ディズニー フィロソフィー その1

 ウォルト・ディズニーは、枠にはまった学校の勉強が嫌いで中学中退です。しかし、夢(自分のしたいこと)を諦めず、時代をよく読むことに優れ、アイデアに富んだ天才的なプロデューサーでした。そして、アメリカを代表するクリエイティブな実業家でもありました。彼が残した数々の名言は現代でも十分に通じるものがあります。

特にこの言葉はどうでしょう?!

 

「浮き沈みの激しいわたしたちの業界では過去の栄光に固執することも、いま手にして

いる名誉に酔うことも許されない。時代も私たちを取り巻く状況もめまぐるしく変化す

る。だからこそ、つねに将来に向けて目標を設定しつづけなければならない。」

                          ウォルト・E・ディズニー

 

 これは今から八、九十年前にウォルト・E・ディズニーが言った言葉です。当時はまだ資本主義は未だ黎明期、時間もゆったりと流れていた時代ですが、現代でも通用する資本主義の本質を突いた言葉だと思います。ウォルトは時代や世の中の流れをよく読み、今何をなすべきか絶えず考えていましたので、モノづくりの本質を捉える言葉が出てきたのだと思います。そしてこの言葉は今でもあらゆる業種業態に通用します。他がやらない、やっていないことに絶えず着目し、どうしたらできるのか徹底して考える、この絶え間ない革新力、そして妥協を許さない本物を追求するウォルト、だからこそ今も通用するのです。言い換えれば、これは素晴らしい商品を創り上げる「作る人」の立場から物事を見ているのです。企業は価値があり、競争力のある「商品(=作品)」が無ければ市場への進出はできません。また、どんな競争力を保った強い商品でも、時代の流れ、人々の嗜好や流行、科学の発展に伴い、求められるものが変わってきます。ですから、その時代に応えられる新しい価値を生み出さなければ、コモディティ化され、いずれは淘汰される運命にあるのです。おまけに、その時代に求められるもののサイクルは年々短くなっています。だからこそ、今は最良、最高のものであっても、つねに将来に向けてさらに良いものを目指して行かなければならないのです。