ウォルト・ディズニー、手塚治虫、ジョージ・ルーカスは繋がっていた・・・

 手塚治虫のすごさは、一定のジャンルに留まらず、多分野に渡り(戦争、未来過去、怪奇、ホラー、SF、医療等)そのキャラクター、ストーリーを自ら考え、その魅力、面白さを作画として表現できることです。またその全てが人間とは何か?愛とは何か?その根源に迫り、見ているものに問いかけ、知らず知らずのうちに考えさせられてしまうのです。それを昭和20年代、30年代の当時低級とされていた漫画の世界に持ち込んだのです。

その意味では海の向こうではウオルトが漫画からアニメの世界を創り上げ、同じようなことを手塚が生まれた時には既にやってのけているわけで、手塚がいつディズニーを知ったのかはわかりませんが、ストーリーやキャラクターの重要性について大きく影響を受けたのは間違いないと思います。ただ一つ違うのは、手塚は自分でストーリーを創り上げ、それに合うキャラクターを考え描いていったことに対して、ウオルトは誰でも知っている西洋の童話(白雪姫、シンデレラ他)をアレンジして独自の世界観を創り上げていったことです。

 

手塚プロダクションはライオンキングの盗作疑惑の時に静観し、訴えて出なかったのは手塚の思い(・・・ディズニーが好きだった)を知っている現在のスタッフが英断を下したのだと思います。

 

また、何処かで共通していて嬉しかったのは、アメリカのジョージ・ルーカスです。中野晴行さん監修の「手塚治虫からの伝言」の中に手塚が1977年にわざわざアメリカまで「スターウォーズ」を見に行っていると書いてありました。手塚はSFにも興味を持っていたからのようですが、これを監督したのが、幼いころからディズニーが大好きだったジョージ・ルーカスです。

彼が設立したルーカスフィルム社」は2012年、ウオルト・ディズニー・スタジオの傘下に入りました。当時はとてもセンセーショナルな出来事でした。私自身、1980年カナダのバンクーバーで、「スターウォーズ、帝国の逆襲」を見てからのファンでしたし、TDLスターツアーズ1989年導入に関わっていたので、あのルーカスフィルム社がディズニーの仲間に入ってくれたとよく覚えています。